連載「中学年代で育てたいもの」最終回
この連載は、「土日の部活が、なくなりました」という話から始まりました。
中学からのサッカーをどうするか。環境が大きく変わる中で、チーム選びに向き合うご家庭に、何か判断の手がかりをお渡しできたら——そんな思いで、7回にわたって書いてきました。読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。
最終回の今日は、この連載で本当にお伝えしたかったことを、まとめてお話しします。
子どもたちが、教えてくれたこと
連載の中で、何人かの選手の言葉を紹介してきました。
決定的な場面を外して、誰に言われるでもなく「おれが決めていたら、勝てた」と悔しがった子。チームの決まりごとを自分の判断で変えて、理由を聞くと「なんか、取れそうだった」と答えた子。ハーフタイムに私が視界から消えても、自分たちで話し合い、後半を立て直した子どもたち。
これらはすべて、実際にあった場面です。そして、共通していることが、ひとつあります。
誰も、指示されていない。 全部、子どもたちが、自分で考え、自分で決めて、自分で背負ったことです。
私は、中学年代で育てたいものは、これに尽きると思っています。言われた通りに動く力ではなく、自分で考えて動く力。誰かのせいにする癖ではなく、自分で引き受ける強さ。それは、サッカーが上手くなること以上に、その子の一生を支える土台になります。
なぜ「その先」なのか
正直にお伝えしてきた通り、RayoNAGOYAは、中学の3年間で華々しい戦績を残すことを、一番の目標にはしていません。
その代わり、卒業生たちは、その先で結果を出しています。9割近くが高校でもサッカーを続け、強豪校でスタメンを掴んだ子、キャプテンを任された子、リーグMVPに選ばれた子がいます。進学先の指導者から「人間性が抜群。どうやって育てたのか」と尋ねられたことも、一度ではありません。
中学の勝敗は、3年間で過ぎていきます。けれど、自分で考える力と、仲間から信頼される人間性は、高校で、その先で、ずっとその子を支え続けます。私たちが「その先」にこだわる理由は、それだけです。
いま、迷われているご家庭へ
9月。多くのご家庭が、いままさに、チームを決めようとしている時期だと思います。
セレクションを受けた方も、これから見学に行く方も、まだ迷っている方もいらっしゃるでしょう。以前も書きましたが、迷うのは、お子さんの3年間を真剣に考えている証拠です。焦る必要はありません。
決めるときは、どうか「今の我が子」だけでなく、「3年後の我が子」を想像してみてください。その環境で3年間過ごしたら、どんな15歳になっていそうか。コーチの声だけが響く練習か、選手同士の声が飛び交う練習か。うまくいかないとき、子どもが誰の顔色を見ているか。——グラウンドには、3年後のヒントが転がっています。
そして、どのチームを選ばれたとしても、お子さんの3年間が、実り多いものであることを、心から願っています。同じ地域で、同じ年代の子どもたちを育てる者として、それは本心です。
私たちの約束
そのうえで、最後に、RayoNAGOYAの約束をお伝えします。
もし、お子さんをうちに預けていただけるなら——私たちは、勝たせることを一番の約束にはしません。その代わり、3年間かけて、自分で考え、自分で決め、自分で背負える選手に育てます。技術と一緒に、どこへ行っても信頼される人間性を育てます。そして、卒業するとき、その子が自分の足で、次のステージへ歩き出せるようにします。
中学の勝敗ではなく、卒業したその先で、結果を出す。
それが、RayoNAGOYAというクラブです。
9月の練習体験、受け付けています
連載は今回で最終回ですが、グラウンドはいつでも開いています。
9月の練習体験は、以下の日程で受け付けています。
・9月8日(火) 伊勢山中学校 ・9月18日(金) 富田中学校 ・9月29日(火) 伊勢山中学校 (いずれも18:30〜20:30/上記以外の日程もご相談ください)
参加は無料、今の上手さは問いません。見学だけでも歓迎です。
文章で書けることは、すべて書きました。あとは、グラウンドで。子どもたちが自分で考え、声をかけ合い、成長していく風景を、ぜひ一度、見にきてください。
お会いできるのを、楽しみにしています。
全8回の連載を、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
