最近では町はコンクリートに覆われ、多くの『土』を目にするのは「公園」「学校」など限られた場所になってきました。
コーチが子どもの頃は、よく近所の砂利まじりの駐車場で野球をしました。
ボールが家の屋根の上に乗ると、ブロック塀から屋根によじ登って取りに行きました。その家の住人に見つかると「ガラッ」と窓を開けられ大きな声で「こらーーーっ」と怒鳴られるので、何度も落ちそうになり、それでもと足音を立てないように静かに静かに瓦の上を歩きました。
雑草がボーボーの空き地を見つけると、段ボールで秘密基地を作ってそこで野良猫を飼い、みんなのお小遣いを集め餌を買い、翌朝には雨で「びちゃびちゃ」になった秘密基地が崩れ落ちていたこともあります。
子どもたちが思い思いに遊ぶ環境の中に、『当たり前』に自然がありました。
「子供は遊ぶことが仕事」、でも環境そのものが変わり、今の子どもたちは自然に触れ合う機会が激減しています。
今回の『Rayo農園』では子供たちに自然の中で『遊び』という名の『体験』を通じて、豊かな感性を身につけることが目的です。
さらには、『食育と感性教育の両面』を考え、畑で実際に子供たちが様々な『遊びという名の体験』をし、楽しく食育をしながら感性を養えると考えました。
「土の感触」「水の冷たさ」「植物の感触」「土の中の生命」などに触れ合うことで、豊かな人間性が身につき生きる力が身について欲しいと願っています。
さて当日は、「どんな野菜を植えたいか」から子どもたちに決めてもらいました。
畑に着くと、まずは看板の設置です。
そして担当する野菜を決めると、子どもたちのやる気スイッチが入ります。
「どうやら土を盛ってそこに植えるらしい」と周りをキョロキョロしながら見よう見真似でやってみる。
途中からは、素手でやりだす子が多く
綺麗な畝(うね)ができました。
ちょっと休憩
そして苗を植えます。
育苗ポット(苗が入っている黒いビニール)から上手く取り出せない様子を見ていると、「コーチ取り方教えて!」と聞く子、自分で取り方を考える子と日常がチラっと垣間見えます。
最後に水をあげ、
無事、苗を植えることが出来ました。
土に触ることを躊躇していた子どもたちは、膝をつき腰を下ろし作業をしていました。
どれだけ小さい頃に非日常を経験しているか。
豊かになった現代では『不自由を楽しむ』ことが出来る人こそが大切なのかもしれませんね。
Rayoの子どもたちがどんな大人になっていくか、楽しみで仕方ありません。
次回は4月29日のジュニアの活動後になります。
来たい子はコーチに言ってくださいね。なお、雨天時は中止となります。