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【監督コラム】『夢中』になる経験を

『自然の中で過ごす、子どもたちだけの自由な時間』

RayoNAGOYAで毎年行っている「野外活動」。

そこには、大人が用意した「やることリスト」はありません。

火をおこすのも、ごはんをつくるのも、遊びを見つけるのも、すべて子どもたちの中から生まれてきます。

はじめは戸惑う子も。

静かな村の中、ゲームもスマホもない空間で、「何をすればいいの?」と立ち止まってしまう姿もあります。

でも、少し時間が経つと、いつのまにか仲間と笑い合いながら魚を探したり、何かを作っていたり、『小さな冒険』に出かけたりしています。

誰かの真似でもなく、「これが正解」と言われることもなく、自分で感じて、自分で決めて動いてみる。

そんな時間のなかで、子どもたちは少しずつ、自分の気持ちと向き合いながら、行動に移す力を育んでいきます。

ときにはうまくいかないこともあります。

思ったように火がつかなかったり、仲間と意見がぶつかることもあります。でも、そんなとき大人はすぐに手を出しません。そっと見守りながら、子どもたち自身が「どうしようかな」と考え始めるのを待ちます。

そうして何度も挑戦し、何度も工夫して、やっとできたときの「やった!!」という顔は、それまでのどんな練習よりも誇らしげ。その経験が、「自分にはできるかもしれない」という小さな自信につながります。

そのような一つひとつの体験の積み重ねが、“目に見えない力”を育てていきます。


感情をコントロールしたり、粘り強く取り組んだり、仲間との関係を自分から良くしていこうとしたり。これらは数値化できるものではありませんが、将来どんな環境に進んでも『土台になる力』

そして、この力のベースには「夢中になった経験」がどれだけあるかにつながってる。

『夢中になって笑い、悩み、ぶつかり、最後にやり遂げた』という実感。それがあるからこそ、また次にチャレンジしようという気持ちが育ちます。

サッカーのグラウンドでは見せない表情、日常生活ではなかなか出会えないような小さなドラマが、野外活動にはたくさん詰まっています。

今年の夏も、きっとまた『新しい一歩を』踏み出す子がいるはず。
美しい空の下で、仲間と過ごすかけがえのない時間。


そのひとときが、未来ある子どもたちへの贈り物になると信じています。

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