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【監督コラム】自由だけでは楽しくない

先日『選手クラス』のトレーニングマッチでこんな話をしました。

『自由には責任がある』

小学生にはなかなか難しい内容だったのでここ簡潔にまとめます。

「ラージョくん」と「ナゴヤくん」の前に、とてもとても美味しいステーキがあるとします。

ラージョくんはステーキが大好きで、今まさにハラペコ。
このステーキを食べるという行動を自由に行いたい。でも、ナゴヤくんもこのステーキが大好きです。ついでにハラペコです。

この時、ラージョくんの自由を優先するならステーキはラージョくんのモノです。しかしそうすると、ナゴヤくんは自由ではなくなってしまいます。
かといってナゴヤくんを優先すれば、今度はラージョくんは自由ではなくなってしまいます。

ラージョくんとナゴヤくんのふたりが平等である以上、どちらかを優先させることはできません。

お互いが納得するするためには、歩み寄りが必要となります。

この場でじゃんけんをして、勝った方がステーキを食べるというルールを作り、勝負をする。

ナイフがあれば、なるべく真ん中から切ってふたりで半分ずつ食べることもできます。

もし、じゃんけんをして負けたのにも関わらず、構わずステーキ食べればルールを破ったと非難されます。取り決めを破って相手の自由を奪ったからです。

これが『責任』です。

では「選手クラス」にとってのルールは何だろう。

それはサッカーでは、『幅を作る』『ファーストラインの守備の役割』『ボールをもらう前の準備の方法』など、かなり幅広い内容で、それはコーチと選手がトレーニングで共有しています。

サッカーを学んでいる方は聞いたことがあるかもしれませんが、クラブの『プレーモデル』と言われるものです。

そのプレーモデルがルールとなりコート上での選手たちはパフォーマンスを発揮します。

では責任とはどんなことでしょうか。

「ただやみくもにドリブルで突っ込んでボールを失い続ける」

「見てもない方向に適当にパスを蹴り続ける」

「相手がドリブルで向かってきても、奪いに行かない」

そのような責任のないプレーの代償は、仲間がその選手のカバーし、チームが試合に負けるということです。

スペインに行って一番刺激を受けたこと。

「コーチのコーチングの量が圧倒的に少ないこと」

サッカーをすることでサッカーを学び、サッカーをすることで「自由と責任を学んでいく」。

いつも大切なことを気づかせてくれる選手たちに感謝です。

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