先日お知らせしたとおりRayoNAGOYAは「総合型地域スポーツクラブRayoNAGOYA」となり、10月には愛知県の情報交換会が行われました。
そこで行われたのは、最近耳にすることの増えた「中学校部活動の地域移行」についての情報交換でした。
参加していたのは『名古屋市だけでなく他地域の地域移行の会議にも参加している中京大学の教授の方』、『名古屋市の地域移行の会議に出席している市の担当の方』、『愛知県スポーツ協会の方』など10名ほど。
1つ目の議題は「地域移行の問題、メリットとデメリット」の話。
そして2つ目の議題は地域移行が行われた際の「指導者に求められる資質」と「指導者にどのような講義・講習を受けさせるべきか」という話。
実際に指導現場に居る方が少なかったため、私は意見を求められ、実際に感じることを伝えました。
「脳科学の勉強」「年代特有の発育発達と社会心理学」「集団心理学」
これは私も特に興味がある分野で、多くの指導者は「自分のしたい指導」や「自分が受けてきた指導」をおこないます。
『サッカーを通じて子どもたちの人生がもっと豊かになる方法があれば、変わるべきは指導者』だと私は思います。
驚いたのは、教員免許を取得する際に『部活動の指導に関する授業はない』こと。
教員のかたが一番指導について悩んでいるようです。
ちなみに日本サッカー協会のB級の講義でも、「脳科学」「社会心理・集団心理」などの講義はありませんでした。
3つ目の議題は「地域移行の具体的な話」。
私がこれまで名古屋市の方や関係者と話をしてきた内容を記載します。
①来年(令和7年)10月からは、大会参加等を除いた土曜日・日曜日の部活動は実施しない※公式戦のみ活動あり
②土日は地域クラブが実施する※学校部活動との連動はしていない
③どの学校でどの種目が行われるか決まっていない。例えば自転車で通えない距離の学校でしか希望する種目が行われない可能性もある
④参加はその都度申し込みをして有料、毎回参加する子どもや人数が変わる
⑤毎回同じ指導者がくるとは限らない
確かにその都度自由にスポーツを選択でき、色々なスポーツに触れ合うこともできるので良い面もあると思いますが、『誰が来るかわからない』『何人来るかわからない』『だれが指導者かわからない』という形式で、今の部活動に代わって子どもたちにとって本当に『居心地のいい環境』を提供できるかどうかは疑問に思います。
部活動を選択する子供たちや親御さんの多くは、いままで行われてきた『学区で活動する、安心安全な部活動』のイメージがあるのかもしれません、ただ来年から進む方向はだれも見たことがない景色。
「決定事項以外は混乱を招くので公表できない」ことで、いまの子どもたちも親御さんも不安に思われている方が多いと思います。
現状私が知っていることで少しでも不安が解消できればと思います。